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2011.12.05 Monday

拝借景色 Haisyakukeshiki. Colors of the Age.


photo: Ichikawa Jun


拝借景色 Haisyakukeshiki. Colors of the Age.

 もし私達が属するこの場所が私達にとって仮の場所、もしくは借家のような場所であっても、そこにドラマがあれば、その場所は価値となり、そしてその価値は広く継承され、また沢山の物語を生み出していくだろう。
拝借景という生き物が生まれて二年が経つ。知らぬ間に一人歩きを始めた拝借景。拝借景と呼ばれる以前からこの家にはカラーチャート〈色見本〉には存在し得ないたくさんの作家〈色〉が訪れ、多くの交流と物語が生まれた。
私達は世界経済の変動、大地震、原発問題、ソーシャルネットワークの現実的な普及を同時期に体験している。そんな状況の中、私達が目の当たりにする景色とはいったい何なのか、なぜ拝借景はこの時代に生まれ、なぜ一人歩きを始めたのかを今一度自問自答しようと思う。21人〈色〉の作家〈色〉が拝借景に加わる事で、この得体の知れない生き物は私達にどんな景色を見せてくれるのだろうか。


 What if the place we belong to is temporary, or is like a rented house... However, as things keep moving on, the place itself creates its own value, that will spread and make new stories go on.
It's been 2 years since the funny creature called Haisyakkei was born. Now it walks alone. Even before we named the place Haisyakkei, many artists with each different colors -which aren't easy to categorize in color chart - had come to gather this house and things started moving on just as now.
We are feeling varied colors of the age, facing problems like the world economic crisis, huge earthquake in North-East Japan, radiation threat and the rapid spread of social networking.
What is the scenery we are about to face. What we'll see there. Why Haisyakkei was born in such time of moment and started to walk alone. We feel the need to think about them now.
With 21 artists with each different colors, what kind of scenery will the funny creature show us next.

Translation: keikotanizaki


会期:2011年11月11日〈金〉〜12月3日〈土〉までの土日祝日 
11/11-12/3, 2011 [Only weekends and holidays]

開場時間:12時〜19時 
pm12-pm19

会場:拝借景 茨城県取手市井野1−8−1
1-8-1 Ino,toride,Ibaraki,Japan


会期中イベント:


11/12〈土〉  拝借景色オープニング「日本のいいところ 〜NIPPON no IITOKORO」18:00〜20:00
オープニングアクトは中野岳・市川淳による日本の露天風呂イベント、浅草の銭湯〈梅乃湯〉−拝借景色をつなぐ「中野フロマラソン」。さらに日本一の富士山を望みながら、日本各地の郷土料理、地酒など、日本のいいところを楽しみましょう。私たちは日本の景色の一部。今一度、ここにいる事を噛み締めます。
*中野岳による作品展示は11/19[土]からを予定しています。

11/19〈土〉  トークイベント「アートと場所と生活と」18:00〜20:00 
中村政人(3331Arts Chiyoda 統括ディレクター、東京藝術大学絵画科准教授)、伊藤悠(island JAPAN代表)のおふたりを迎えて、拝借景メンバーの阿部乳坊・松下徹がトークセッションを行います。全国にまたがってアートの拠点を作り持続しているおふたりと、アーティストたちのたまり場から始まった拝借景のメンバーが、アートスペースの今までとこれからについてお話しします。〈定員40名〉

11/23〈水、祝〉 勤労感謝パフォーマンス「家洗い」 13:00〜15:00
11月23日は勤労感謝の日。この日は、毎日働いてる人に「いつもお仕事ごくろうさま」と感謝し、疲れた体をゆっくり休める日です。しかし毎日働いてるのは人に限ったことではありません。例えば、家は住人の暮らしを守るためにいつも働いている、と言えるのではないでしょうか。そこで<拝借景>の住人である市川淳が<拝借景>に日ごろの感謝を込めてパフォーマンスを行います。当日は13時から露天風呂の湯で<拝借景>の体をあたため、汚れを落とし、積年の疲れを洗い落としてもらいます。

11/26〈土〉 「アーティストトーク」 15:00〜17:00
出品作家が作品を前に制作に込めた思いを語ります。司会に出品作家の杉本克哉を迎え、いま作家は何を考えどんな作品を作るのか、プレゼンテーション形式で行います。約4〜5名の作家の作品説明終了後、鍋を囲んでの歓談を予定しています。

12/3〈土〉  拝借景色クロージング「日本のあたたかさ ~NIPPON no ATATAKASA」 18:00〜20:00
寒さも厳しくなってくる今日この頃。みなさまいかがお過ごしでしょうか?拝借景色クロージングイベントでは、作家制作の富士山型コタツ、怪物ストーブなどで暖をとりつつ、旬の物を頂きながら、ほっこりと今展示の閉幕を迎えます。寒さに耐えられない皆様、ぜひ拝借景色にて日本のあたたかさを再確認してみてはいかがでしょうか?


http://haisyaku.jugem.jp

参加作家/Artist
青木 意芽滋/Aoki Imeji
阿部 乳坊/Abe Nyubo
池田 拓馬/Ikeda Takuma
市川 淳/Ichikawa Jun
大塩 博子/Oshio Hiroko
奥田 清崇/Okuda Kiyotaka
桐生 眞輔/Kiryu Shinsuke
郷治 竜之介/Goji Ryunosuke
小林 美穂 /Kobayashi Miho
杉本 克哉/Sugimoto Katsuya
高倉 吉規/Takakura Yoshinori
高崎 洋祐/ Takasaki Yosuke
武内 優記/Takeuchi Yuki
武田 雄介/Takeda Yusuke
友高 博之 /Tomotaka Hiroyuki
中野 岳 /Nakano Gaku
額賀 苑子/Nukaga Sonoko
長谷川 翔吾 /Hasegawa Shogo
藤林 悠/Fujibayashi Haruka
松下 徹/Matsushita Tohru
山内 祈信/Yamauchi Kishin 

という展覧会が無事終了しました!!


拝借景色

もし私達が属するこの場所が私達にとって仮の場所、もしくは借家のような場所であっても、そこにドラマがあれば、その場所は価値となり、そしてその価値は広く継承され、また沢山の物語を生み出していくだろう。

拝借景は独りでに歩き始めた。最初は展覧会のタイトルに過ぎなかったが、今ではこの場所そのものの名前に変わり、そしていつしか複数のアーティストの名称となった。
そもそも拝借景という言葉は何を指していたのだろうか?
展覧会を重ね、この取手の小さな借家は様々な出来事の舞台となった。そしていつしか誰知れず拝借景は生まれ、ある意志を持ち始めた。そんな何者ならぬ拝借景をとりあえず「彼」と呼んでおくこととしよう。
そんな「彼」が誕生して二年目に入り、次に何をすべきか思考していた頃、日本全体を揺るがす大きな地震がおきた。東日本大震災である。「彼」の展覧会はその影響で延期され、それからの予定もすべて白紙となった。平安時代以来の1000年に一度といわれる地震による大きな津波で、多くの尊い命が失われ景色は一変した。人がいなくなり、家が流され、すべてが混ざり合い、絡み合い、そこに新しい景色を作った。これはひとつの例であり、資本主義経済、身近な携帯電話の中でも起こりうる現状なのではないだろうか?そして今、目では見る事のできない放射性物質という新しい恐怖との共存が強いられている。

その時、「彼」はこの事態を踏まえ、一つの疑問を抱いた。
「彼」は景色から生まれた故、景色が無くなっても存在しつづけ得るのだろうか?
「彼」は自問自答をする。景色無くして存在し得ない私が、景色が消えた事でなにを考え、なにをすることができるのだろうか?
そこで「彼」は、全てが露呈され、混ざり合い、均一化されてしまった新しい景色に色を加えることにした。
それもとびきり明るい色を。事実を忘れないための深い色を。誰かを元気にできるあったかい色を。
たとえそれがまた突然消えてしまうかも知れない借りそめの景色だとしても。

阿部 乳坊 × 松下 徹





阿部乳坊

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